2009年12月23日
この写真は、南インド・マドゥライの郊外にある、
チャンドラボーズさんのお家に泊まらせていただいた時
の、早朝の光景です。
お母さんと娘さんが、夜明け前の5時半、
玄関先に「コーラム」を描いているところです。
「コーラム」とは、南インドでよく見られる、
チョークを削ったような粉を、指先からこぼしながら描く、
吉祥紋様の事です。
■玄関先を掃き、水をまきます。
↓
■白い粉で、フリーハンドで輪郭を描いてゆきます。
↓
■カラーの粉を使って色を埋めます。子供達も手伝います。
↓
■すべて色をつけた後、もう一度、白い輪郭を重ねます。
この日は、特別な期間との事で、夜明け前からの、
特別にカラフルなコーラムではあったのですが、
この「コーラム」を描く事は、毎朝の習慣です。
お母さんの手伝いをしながら、
娘さんたちは覚えてゆきます。
「今日一日、良い運気が、家の中に入ってゆきますように」と、
お母さんが願い、丁寧に模様を描きます。
そんなヒンズー教徒の習慣に生きていない私は、
ついアートとして、見とれてしまいますが。。。朝があけ、
人との行き来でにぎわいだすと、
絵の上を、みんなが歩いてゆきます。
昼も過ぎると、粉がまいてあるだけのこの絵は、
土に紛れ消え始めてゆきます。
でもそれは、「多くの人が、我が家を訪れてくれた」と、
うれしい事なのだそうです。
残す為の絵でもなく、人に見せる為の絵でもなく、
仕事としての絵でもなく、母が描く、祈りの絵。
とても、美しく眩しく、感じました。
今回の旅で、南インドで見かけた、
さまざまなコーラム、ご紹介します。
一つとして、同じ模様には出会いませんでした。
伝統的な模様を基本に、
お母さん達のアレンジがされてるとの事。
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